
夏のTシャツスタイルをおしゃれに楽しみたいのに、どうしても気になってしまうのが脇汗ではないでしょうか。多くの方が対策としてユニクロのインナーを手に取りますが、中には「人気のエアリズムを着ても脇汗が目立つ」と感じ、インナー選びでの失敗や後悔を経験した方も少なくありません。
実は、本当に自分の汗の量や体質に合った高機能な汗取りインナーを選ぶことが、悩みを解決する鍵となります。この記事では、定番のメンズ向け半袖タイプから、女性にうれしいキャミソールやアセトリブラといった形状の違いまで、幅広い視点から解説します。
さらに、ユニクロ製品では満足できなかった方のために、グンゼが誇るアセドロンやインティー、ベルメゾンのサラリストといった、より本格的な対策が可能なインナーもご紹介。あなたの悩みに寄り添い、最適な一枚を見つけるお手伝いをします。
- ユニクロのエアリズムがなぜ脇汗対策に不十分な場合があるのか
- 高機能な汗取りインナーの具体的な選び方とポイント
- グンゼやベルメゾンなど人気ブランドのインナーの特徴と比較
- 自分の汗の量やシーンに合った最適な一枚を見つける方法
ユニクロの脇汗インナーは本当に効果的?

- ユニクロの定番インナー、エアリズムとは
- なぜエアリズムでも脇汗が目立つのか
- メンズ向け半袖タイプを選ぶ際の注意点
- レディース向けキャミソールやアセトリブラ
- 機能的な汗取りインナーという選択肢
ユニクロの定番インナー、エアリズムとは

まず、ユニクロが展開するエアリズムは、「日常生活をより快適に過ごすためのインナー」として開発された高機能ウェアです。極細のポリエステル繊維などを使用することで、シルクのようになめらかな肌触りを実現しているのが特徴です。
この繊維構造のおかげで、汗をかいてもすぐに乾く「吸湿速乾性」に優れており、肌にまとわりつく不快感を軽減してくれます。また、肌の熱を素早く逃がす「接触冷感」機能や、不快な臭いを抑える「消臭」機能も備わっています。
このように、エアリズムは着ていることを忘れるほどの軽やかさと快適性から、夏のインナーの定番として絶大な人気を誇ります。価格も手頃で、全国のユニクロ店舗やオンラインストアで手軽に購入できる点も、多くの人に選ばれる理由の一つと言えます。ただし、その快適性を重視した設計が、汗の量が多い人にとってはデメリットに繋がる側面もあります。
なぜエアリズムでも脇汗が目立つのか
エアリズムの快適性は素晴らしいものですが、一方で「汗の量が多い人」にとっては、脇汗対策として物足りなさを感じることがあります。その理由は、エアリズムの素材特性にあります。
エアリズムは、汗を「素早く吸収して拡散させ、乾かす」ことに特化したインナーです。しかし、一度に大量の汗を「溜めておく」吸水力、つまり保水量は、綿素材などに比べて高くはありません。
多汗症の方や、短時間に大量の汗をかくような状況では、エアリズムの繊維が持つ水分移動の速さが追いつかなくなります。結果として、吸収しきれなかった汗がインナーを通り抜けて、外側に着ているTシャツやワイシャツにまで染み出てしまうのです。これが、「エアリズムを着ているのに脇汗が目立つ」現象の正体です。
特に、汗脇パッドが付いていないモデルの場合、この傾向はより顕著になります。エアリズムはあくまで「快適な着心地」を主眼に置いたインナーであり、大量の汗を完全にブロックするためのものではない、と理解することが大切です。
メンズ向け半袖タイプを選ぶ際の注意点

男性がインナーを選ぶ際、特に半袖Tシャツの下に着ることを想定する場合、いくつかの注意点があります。せっかくインナーで対策をしても、その存在が外見に響いてしまってはスマートではありません。
Tシャツから「はみ出さない」こと
まず大切なのは、上に着るTシャツの首元や袖口からインナーが見えないことです。クルーネックTシャツを着るなら、インナーはより首元の開きが広いUネックやVネックを選ぶのが基本です。また、袖丈も重要で、Tシャツの袖よりも短いものを選ばないと、腕を上げた時などにインナーの袖がのぞいてしまい、格好悪く見えてしまいます。
色選びで「透けない」こと
白いTシャツの下に白いインナーを着れば透けない、と思いがちですが、これは間違いです。肌の色とインナーの白がコントラストを生み、かえってインナーの形がくっきりと浮き出てしまいます。最も透けにくいのは、自分の肌の色に近いベージュやモカ、ライトグレーといった色です。
これらの点に注意して選ぶことで、インナーの機能を享受しつつ、ファッション性を損なわない着こなしが可能になります。
レディース向けキャミソールやアセトリブラ
女性向けの汗取りインナーには、男性用以上に多様な選択肢があります。代表的なものがキャミソールやタンクトップ型、そしてアセトリブラと呼ばれるブラジャー一体型のインナーです。
キャミソール・タンクトップ型

キャミソールやタンクトップ型のインナーは、肩周りがすっきりしているため、ノースリーブや襟元の開いたトップスとも合わせやすいのがメリットです。選ぶ際のポイントは、脇にぴったりとフィットし、大きめの汗取りパッドが付いているかどうかです。脇部分に隙間があると、汗がパッドをすり抜けて洋服に染みてしまうため、試着してフィット感を確認するのが理想的です。
アセトリブラ

アセトリブラは、ブラジャーと汗取りインナーが一体化したアイテムです。最大のメリットは、下着を重ね着する必要がないため、着ぶくれせず、夏でも涼しく過ごせる点です。また、ブラジャーと一体化していることでズレにくく、汗取りパッドが常に正しい位置にフィットしやすいという利点もあります。
ただし、デメリットとしては、通常のブラジャーに比べてデザインの選択肢が限られることや、自分の体型に完全に合うものを見つけるのが難しい場合があることが挙げられます。自分のファッションスタイルや、どの程度の汗対策を必要としているかに合わせて、最適なタイプを選ぶことが大切です。
機能的な汗取りインナーという選択肢
ユニクロのエアリズムで満足できない場合、視野を広げて「汗対策」に特化した、より高機能な汗取りインナーを検討することが解決策となります。
これらのインナーは、アパレルメーカーや下着メーカーが、長年の技術と研究を基に開発したものです。単に汗を吸うだけでなく、さまざまな工夫が凝らされています。
例えば、脇部分には吸水性と防水性を兼ね備えた多層構造の汗取りパッドを配置し、物理的に汗が外に染み出すのをブロックします。また、身頃の生地には、汗を素早く吸収し、なおかつ湿気を外に放出する特殊な素材を使用することで、インナーが肌に張り付く不快感を軽減し、汗冷えを防ぐ効果も期待できます。
価格はエアリズムなどの汎用的なインナーよりは高くなる傾向にありますが、汗染みを気にするストレスから解放されることや、お気に入りの洋服を汗や皮脂による黄ばみから守れることを考えれば、十分にその価値はあると言えるでしょう。次の章では、こうした高機能インナーの具体的なブランドや特徴について詳しく見ていきます。
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脇汗対策インナーはユニクロ以外も要チェック
- グンゼのアセドロンやインティーの実力
- ベルメゾンのサラリストという選択肢も
- スポーツブランドのインナーも実は狙い目
- Tシャツから透けないインナーの選び方
- クーラー冷えを防ぐインナーの素材とは
- 脇汗対策はユニクロ以外のインナーも視野に
グンゼのアセドロンやインティーの実力
インナーウェアの老舗であるグンゼは、汗対策に特化した高機能インナーを複数展開しており、特に「in.T(インティー)」と「ASEDORON(アセドロン)」は注目すべき存在です。
in.T(インティー):Tシャツのためのインナー
インティーは、その名の通り「Tシャツをスマートに着る」ために開発されたインナーです。大きな特徴は、脇部分に設けられた特大の汗取りパッドです。吸水性に優れた素材を使い、汗をかきやすい脇の前側にパッドを配置することで、効率的に汗をキャッチします。
また、襟元や袖口、裾が縫い目のない「カットオフ」仕様になっているため、上に着たTシャツにインナーのラインが響きにくいのも魅力です。素材は綿を混紡しているモデルもあり、合成繊維100%のインナーが苦手な方にも適しています。
ASEDORON(アセドロン):グンゼ史上最高クラスの汗処理力
アセドロンは、「汗による不快感を解消する」ことを追求した、グンゼの最先端テクノロジーが詰まったシリーズです。肌が発する湿気を瞬時に吸収し、それを素早く外に放出する「吸放湿性」に極めて優れています。これにより、インナーが肌に貼りつくベタつきや、汗が乾く際の「ぞくぞく」とした汗冷えを効果的に防ぎます。
こちらも汗取りパッド付きのモデルがあり、強力な汗対策と快適な着心地を両立させたい方にとって、非常に頼りになる選択肢です。
特徴 | ユニクロ エアリズム | グンゼ in.T | グンゼ ASEDORON |
主な素材 | ポリエステル等の合成繊維 | 綿、ポリエステル、ポリウレタン等 | ポリエステル、キュプラ、綿等 |
吸水性 | △(速乾性重視) | 〇(綿混による吸水力) | ◎(特殊素材による吸湿性) |
速乾性 | ◎(非常に速い) | 〇 | ◎ |
汗脇パッド | モデルによる(パッドは小さめ) | ◎(特大パッドが特徴) | ◎(高機能パッド) |
Tシャツとの相性 | △(透けやはみ出しの可能性) | ◎(カットオフ仕様で響きにくい) | 〇 |
価格帯 | 安価 | 中価格帯 | 中~高価格帯 |
このように、同じインナーでもブランドやシリーズによって強みが異なります。自分の目的や体質に合わせて選ぶことが重要です。
ベルメゾンのサラリストという選択肢も
通販大手のベルメゾンが展開する「Salalist(サラリスト)」も、汗対策インナーとして非常に高い人気と実績を誇るブランドです。サラリストの最大の強みは、なんと言っても「三層構造パッド」にあります。
多くのモデルで、脇の前側から後ろ側まで広範囲をカバーする特大の防水布入りパッドが採用されています。これにより、「あと少しパッドが大きければ防げたのに…」という、汗取りインナーでありがちながっかり感を徹底的に排除しようという強い意志が感じられます。
素材には、吸水速乾性に優れた機能素材や、肌触りの良い綿混素材などが使われており、ラインナップも豊富です。キャミソール、タンクトップ、半袖、フレンチスリーブといった形状はもちろん、ブラジャーと一体になったタイプや、背中の汗までカバーするタイプなど、ユーザーの細かいニーズに応える多様な商品展開が魅力です。
特に、脇だけでなく背中や胸の谷間など、他の部分の汗も気になるという方にとって、サラリストの豊富なラインナップは心強い味方になるでしょう。
スポーツブランドのインナーも実は狙い目
汗対策を考える上で、意外な伏兵となるのがスポーツブランドが開発するベースレイヤー(インナー)です。本来は登山やランニングといったアクティビティでの使用を想定しているため、汗処理機能が極めて高いのが特徴です。
例えば、登山用品で有名なモンベルの「ジオライン」や、ミズノの「ドライベクター」などがこれにあたります。これらのインナーは、大量の汗をかいても肌面をドライに保つためのテクノロジーが凝縮されています。
メリット
- 圧倒的な速乾性: 汗を素早く吸い上げ、生地の外側へ拡散させる能力が非常に高いです。
- 汗冷え防止: 濡れた生地が体温を奪うのを防ぐ設計がされているため、夏場のクーラー対策にも効果的です。
- 防臭機能: 運動時の汗の臭いを抑えるための、高いレベルの防臭・抗菌機能が備わっていることが多いです。
デメリット・注意点
- 価格: 一般的なインナーに比べて高価になる傾向があります。
- フィット感: 身体にぴったりとフィットするデザインが多いため、ゆったりとした着心地を好む方には窮屈に感じられるかもしれません。
- デザイン: あくまでスポーツ用なので、日常のファッションに合わせやすいデザインやカラーは限られます。
しかし、何を試しても満足できなかったという多汗症の方にとっては、こうした専門的なインナーが最終的な解決策になる可能性も十分に考えられます。
Tシャツから透けないインナーの選び方
前述の通り、インナー選びで重要なポイントの一つが「上に着る服に響かせない」ことです。特に、夏場に多用する白いTシャツをきれいに着こなすためには、インナーの色と形状の選び方が鍵となります。
最適な色は「ベージュ」
白いTシャツの下に着るインナーとして、最も透けにくい色はベージュです。これは、ベージュが多くの日本人の肌の色に近く、Tシャツの生地を通して肌と一体化して見えるためです。白や黒のインナーは肌の色とのコントラストがはっきりしてしまうため、インナーのラインがくっきりと見えてしまいます。もしベージュに抵抗がある場合は、薄いグレーやモカといった、肌色に近い色を選ぶと良いでしょう。
響かない形状は「カットオフ」
色と同様に大切なのが、インナーの縫い目です。襟元や袖口、裾に縫い目があると、その部分の厚みでTシャツの表に段差として現れてしまいます。この問題を解決するのが、グンゼのインティーなどに見られる「カットオフ(切りっぱなし)」仕様です。生地の端を折り返して縫うのではなく、特殊な加工でほつれないように処理されているため、縫い目がなく、Tシャツに響きにくいのが最大の特徴です。
この「色」と「形状」の2つのポイントを押さえるだけで、インナーを着ていることを感じさせない、スマートな着こなしが実現できます。
クーラー冷えを防ぐインナーの素材とは
夏場の悩みは汗染みだけではありません。「汗をかいた状態で冷房の効いた場所に入り、体が冷えてしまう」という「汗冷え」も、体調を崩す原因となり得る深刻な問題です。この汗冷え対策においても、インナーの素材選びが非常に重要になります。
汗冷えは、かいた汗が蒸発する際に肌の熱を奪う「気化熱」という現象によって起こります。特に、汗を吸ったままでなかなか乾かない綿100%のインナーなどは、長時間にわたって肌を冷やし続けるため、汗冷えを引き起こしやすくなります。
この対策として有効なのが、「吸湿速乾性」に優れた素材のインナーです。ポリエステルや、グンゼのアセドロンで使われるキュプラのような特殊な化学繊維は、汗を素早く吸い取って生地の表面に移動させ、スピーディーに蒸発させます。肌が濡れた状態を短くすることで、気化熱によって体温が奪われるのを最小限に抑えることができるのです。
したがって、汗かきでありながら冷え性でもあるという方は、吸水性だけでなく、いかに早く乾くかという「速乾性」にも着目してインナーを選ぶことが、夏を快適に過ごすためのポイントとなります。
脇汗対策はユニクロ以外のインナーも視野に
- ユニクロのエアリズムは快適だが多汗症には不十分な場合がある
- 脇汗が目立つ原因はインナーの吸水許容量がオーバーするため
- インナー選びは吸水性・速乾性・素材のバランスが鍵となる
- 綿混素材は吸水性が高くポリエステルは速乾性に優れる
- グンゼのインティーは大きな脇パッドと綿混素材が特徴
- グンゼのアセドロンは吸放湿性に特化した高機能モデル
- ベルメゾンのサラリストは広範囲を覆う汗取りパッドが強み
- スポーツブランドのインナーは究極の汗処理機能を持つ
- 白いTシャツの下には白でなくベージュのインナーが正解
- 襟元や袖口から見えない「カットオフ」仕様がスマート
- クーラーによる汗冷え対策にも速乾インナーは有効
- インナーだけでなく上に着るTシャツの素材選びも大切
- 自分の汗の量や生活シーンに合わせてインナーを選ぶことが重要
- 価格だけでなく機能性を重視して選ぶと後悔が少なくなる
- 脇汗に本気で悩むならユニクロ以外の選択肢も積極的に探すべき