秋冬のおしゃれに欠かせないシャギー・ファー・ボアベスト。ワードローブに一枚加えるだけで、ぐっと華やかさが増す便利なアイテムですよね。
でも、40代・50代になると「なんだか太って見えないファーの着こなしが難しい…」「ボリューム感があって、どう合わせればいいかわからない」「そもそも着る時期はいつからいつまで?」といったお悩みの声もよく耳にします。
確かに、選び方やコーディネートを間違えると、野暮ったく見えたり、実際よりも着膨れして見えてしまったりすることも。この記事では、そんな大人女性ならではのお悩みを解決し、お手持ちの服を活かしながら素敵に着こなすための選び方のコツから、季節に合わせたコーディネート術まで、より詳しく、具体的に解説していきます。
- 40代・50代に似合うベストの選び方
- 着膨れしないすっきりコーデのコツ
- ベストを着るのに最適な時期と季節別コーデ
- 骨格・パーソナルカラー別の似合う一枚
40代・50代に人気のファーベストコーデ
- どれを選ぶ?シャギー・ファー・ボアベスト
- Vネックですっきり見せる選び方
- ヒップを隠すミドル丈が大人女性に人気
- スタイルアップするショート丈の魅力
- 太って見えないファーの着こなしのコツ
どれを選ぶ?シャギー・ファー・ボアベスト
まずはじめに、代表的な3つのベストの特徴を知ることから始めましょう。それぞれの質感や印象、得意なシーンが違うため、ご自身のライフスタイルや普段のファッションのテイストに合わせて選ぶのが、失敗しないための第一歩です。
ベストの種類 | 特徴と印象 |
---|---|
ファーベスト | エレガントでリッチな雰囲気が魅力。高品質なエコファーなら、シンプルなニットやワンピースに重ねるだけで一気に高見えします。女子会や少し特別なディナーなど、きれいめな装いが求められるシーンにぴったりです。 |
ボアベスト | もこもことした羊のような質感が可愛らしく、カジュアルで親しみやすい雰囲気を演出します。軽量で保温性も高いので、公園へのお散歩や普段のお買い物など、アクティブな日のワンマイルウェアとしても大活躍します。 |
シャギーベスト | 毛足が長くふわふわしたエアリーな質感が、優しくフェミニンな印象を与えます。トレンド感があり、着るだけで「大人可愛い」スタイルが完成します。デニム合わせでカジュアルにも、ブラウス合わせできれいめにも着こなせる万能さが魅力です。 |
どのベストも、一枚羽織るだけで季節感を演出し、マンネリしがちなコーディネートの主役になってくれます。ご自身のなりたいイメージや、どんな場面で着たいかを想像しながら、お気に入りの一枚を見つけてみてくださいね。
Vネックですっきり見せる選び方
ベストを選ぶ際に最も重要なポイントの一つが、ネックラインのデザインです。様々なデザインがありますが、特に大人女性には、顔周りをシャープに見せ、洗練された印象を与えてくれる深めのVネックが断然おすすめです。
Vネックは、ベスト特有のボリューム感を視覚的にすっきりと抑え、縦のラインを強調してくれる効果があります。これにより、首元やデコルテが美しく見え、全体的に着痩せして見えるのです。インナーに明るい色のトップスを合わせれば、レフ板効果で顔色もぱっと明るくなりますよ。
さらに、タートルネックのニットやボウタイ付きのブラウス、シンプルなクルーネックカットソーなど、中に着るトップスのデザインを選ばないのも嬉しいポイント。レイヤードスタイルがしやすく、日々のコーディネートの幅がぐっと広がります。
ヒップを隠すミドル丈が大人女性に人気

丈の長さも、スタイルを良く見せるためには欠かせない要素です。40代・50代の女性から特に絶大な支持を集めているのが、気になる腰回りやヒップラインを自然におしゃれにカバーしてくれるミドル丈です。
この絶妙な丈感は、体型に対する安心感を与えてくれるだけでなく、縦のIラインシルエットを強調してくれるため、すっきりとしたスマートな印象を演出します。細身のテーパードパンツはもちろん、揺れ感が美しいプリーツスカートや落ち感のあるワイドパンツと合わせても、重たくならずバランス良くまとまります。
一枚持っていると様々なボトムスと着回しがきき、日々のコーディネートを考える上で心強い味方になってくれること間違いありません。
スタイルアップするショート丈の魅力
一方で、よりトレンド感のある軽快な着こなしを楽しみたい方には、ショート丈のベストも素敵です。目線が自然と上に集まるため、腰の位置を高く見せることができ、脚長効果が期待できます。
ショート丈は、ロングワンピースやフレアスカート、ハイウエストのボトムスとの相性が抜群。重心がアップすることで全身のバランスが整い、こなれ感のあるモダンな雰囲気を演出できます。
ボリュームが出がちなベストも、ショート丈ならコンパクトに着こなせるため、「マタギっぽく見えるのが心配…」という懸念を払拭しやすいのも利点です。
小柄な方でもバランスが取りやすく、すっきりと着こなせるのがショート丈の大きな魅力と言えるでしょう。
太って見えないファーの着こなしのコツ

「ベストを着ると、どうしても着膨れしてしまう…」というのは、多くの方が抱える共通のお悩みではないでしょうか。ここでは、すっきりとスマートに見せる、太って見えないファーの着こなしのコツを詳しくご紹介します。
1. コンパクトなインナーを選ぶ
前述の通り、ベスト自体にボリュームがあるため、中に着るトップスはすっきりとしたシルエットのものが鉄則です。体に優しくフィットする薄手のニットやリブカットソー、落ち感のあるブラウスなどを選びましょう。ボリュームのあるトップスを合わせると、上半身が大きく見えてしまう原因になるので注意が必要です。
2. Iラインを意識したボトムス選び
ボトムスは、ストンと落ちるシルエットで縦のラインを強調できるアイテムがおすすめです。具体的には、落ち感のある素材のワイドパンツや、すっきりとしたナロースカート、センタープレスの入ったテーパードパンツなどが好相性。全身でアルファベットの「I」のような縦長のシルエットを作ることで、驚くほどスタイル良く見えます。
3. 色の選び方も意識する
インナーやボトムスに、黒やネイビー、ダークブラウンといった「収縮色」を取り入れるのも効果的です。ベストが膨張色である白やアイボリー、ベージュなどの明るい色の場合でも、他のアイテムを引き締め色でまとめることで、メリハリのあるコーディネートが完成します。
ボリューム感を上手にコントロールすることが、大人世代のベストコーデを洗練されたものに見せる最大の鍵となります。
ファーベストを着る時期はいつ?季節別コーデ

- 9月〜10月の初秋コーデ
- 11月〜12月初旬の晩秋コーデ
- 真冬はコートのインナーとして活躍
- 3月〜4月の春先まで着られる
- あなたに似合うベストを見つける方法
9月〜10月の初秋コーデ

ベストシーズンの始まりは、夏の暑さが和らぎ、半袖では少し肌寒いと感じ始める9月頃から。具体的には、最高気温が20℃前後になった頃が着用の目安です。秋の始まりを告げるブーツを履いても違和感がない頃、と考えると分かりやすいかもしれません。
この時期は、夏の間に活躍したロゴTシャツやノースリーブのカットソー、薄手のきれいめブラウスの上にさっと重ねるだけでOK。夏の装いに一気に秋のムードをプラスでき、季節の変わり目のおしゃれに最適です。シンプルな服装に奥行きと華やかさが生まれます。
また、ベストとの対比で腕がほっそりと見えるという嬉しい視覚効果も期待できますよ。まずは軽量なシャギーベストや毛足の短いファーベストから取り入れるのがおすすめです。
11月〜12月初旬の晩秋コーデ

気温が10℃~15℃くらいまで下がり、紅葉が美しい季節になると、ベストが主役のアウターとして本格的に活躍します。本格的なコートを着るにはまだ早く、かといってトップス一枚では心もとない、そんな日にぴったりのアイテムです。
長袖のハイネックニットやスウェットと合わせるのが、この時期の王道スタイル。ニットワンピースの上に重ねれば、お出かけ仕様のフェミニンな装いが完成します。異素材の組み合わせを意識することで、コーディネートに立体感が生まれます。
ファー、ボア、シャギー、どのタイプのベストもこの時期に最も輝きます。マンネリしがちな秋冬コーデの救世主として、様々なレイヤードを楽しんでみてくださいね。
真冬はコートのインナーとして活躍
最高気温が10℃を下回るようになると、いよいよ本格的な冬の到来です。この時期、ベストはアウターから保温性を高めるおしゃれな「ミドルレイヤー」へと役割を変えます。
チェスターコートやノーカラーコートなど、オーバーサイズのコートの中に着込むことで、暖かさが格段にアップするだけでなく、レストランなどでコートを脱いだ時もおしゃれな印象をしっかりとキープできます。屋外と室内の温度差が激しい冬において、体温調節がしやすいのも大きなメリットです。
着膨れを避けるためには、毛足が短く、比較的すっきりとしたシルエットのベストを選ぶのがポイント。コートとベストを同系色でまとめると、統一感のある洗練されたワントーンスタイルに仕上がります。
3月〜4月の春先まで着られる

実は、ベストの活躍は寒い季節だけではありません。三寒四温を繰り返しながら春へと向かう、朝晩の寒暖差が気になる3月から4月の春先まで、頼れるアイテムとして長く着回すことができるのです。
春らしいパステルカラーのブラウスや、軽やかな素材のワンピースの上に重ねることで、季節に合った絶妙なミックスコーデが完成します。ボーダートップスと合わせれば、爽やかなフレンチシックスタイルの出来上がりです。特に、アイボリーやベージュ、ライトグレーなどの明るい色のベストは、春の装いにも自然に馴染んでくれます。
9月から4月まで、秋・冬・春の3シーズンにわたって活躍すると考えると、一枚持っておくことは賢いファッション投資と言えるでしょう。
あなたに似合うベストを見つける方法
自分に似合う一枚をより的確に見つけるために、骨格診断やパーソナルカラーを参考にしてみるのもおすすめです。ご自身のタイプを知ることで、ベスト選びがもっと楽しく、そして確実になりますよ。
骨格ストレートさん
メリハリのあるリッチなボディラインが特徴。毛足が短く滑らかな質感の上質なエコファーベストなど、すっきりしたきれいめデザインが得意です。Vネックで前を開けて着こなし、得意のIラインを強調するのがスタイルアップの鍵です。
骨格ウェーブさん
華奢で柔らかな曲線ラインが魅力。プードルファーやもこもこのボアなど、柔らかくボリュームのある質感を寂しくならずに着こなせます。ショート丈でウエスト位置を高く見せると、持ち前の女性らしさが引き立ちます。
骨格ナチュラルさん
骨格や関節がしっかりとしたスタイリッシュなボディ。毛足の長いシャギー素材やオーバーサイズのベストなど、フレーム感を活かせるボリュームのあるデザインがお似合いです。カジュアルなアイテムとのラフな着こなしが素敵です。
イエベ(スプリング・オータム)さん
黄みを含んだ温かみのある色が肌に馴染みます。アイボリー、ベージュ、キャメル、ブラウン、カーキなどがおすすめです。
ブルベ(サマー・ウィンター)さん
青みを含んだ涼しげな色が透明感を引き立てます。オフホワイト、ライトグレー、チャコールグレー、ココアブラウンなどが得意です。
ご自身のタイプに合わせて選ぶことで、よりスタイルが良く見え、肌の透明感も増して洗練された印象になります。
まとめ:40代・50代のファーベストコーデ
今回は、40代・50代の大人女性に向けたファーベスト・ボアベスト・シャギーベストの着こなし術を、前回よりもさらに詳しくご紹介しました。最後に、この記事の大切なポイントをリストで振り返ってみましょう。
- ファーはきれいめ、ボアはカジュアル、シャギーはフェミニンな印象
- 大人女性には顔周りがシャープに見えるVネックがおすすめ
- 体型カバーを重視するならヒップが隠れるミドル丈が絶対的な安心感
- スタイルアップを狙うなら脚長効果のあるショート丈も有効
- インナーやボトムスをすっきりさせて着膨れを徹底回避
- * 色の組み合わせも意識してメリハリをつける
- * ベストを着る時期は9月頃からスタートできる
- 最高気温20℃前後が着始めの合図
- 初秋はTシャツやブラウスに重ねて季節を先取り
- 晩秋はニットに重ねて主役アウターとして満喫
- 真冬はコートの中に着るミドルレイヤーとして防寒とおしゃれを両立
- 春先まで長く着回せるコストパフォーマンスの高いアイテム
- 骨格タイプに合わせると、生まれ持った魅力がさらに引き立つ
- パーソナルカラーを意識すると、肌色が美しく見える
- たった一枚でワードローブが活性化する賢い投資アイテム
一枚あるだけでコーディネートの幅がぐっと広がり、毎日のおしゃれがもっと楽しくなるベスト。難しそう…と敬遠していた方も、この記事を参考に、ぜひ今年はあなたにぴったりの一枚を見つけて、秋冬春のファッションを思い切り楽しんでくださいね。